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2011年4月20日The clock is ticking... Fedora 15 Betaが登場

Fedora Projectは4月19日(世界協定時⁠⁠、Fedora 15(開発コード"Loverock")のベータ版を公開した。リリースノートの冒頭には「The clock is ticking.(時は迫りつつある⁠⁠」と記されており、5月の正式リリースに向けてプロジェクトが順調に運んでいることが伺える。

Fedora 15の注目ポイントは、なんといってもデフォルトのデスクトップ環境にリリースされたばかりのGNOME 3/GNOME Shellを搭載していることだ。今回のベータ版においてはGNOME 3が100%マージされたことが報告されており、UIのGNOME Shellもスムースに動作するという。

またオフィススイートにはOpenOffice.orgではなく、フォークプロジェクトのLibreOfficeを採用、こちらもすでに移植作業が完了している。その他のデスクトップ環境もアップデートされており、KDE 4.6、Xfce4.8などを選択することが可能だ。また、デフォルトの環境ではなく、特定のソフトウェアを集めてビルドした「Fedora Spins」の種類も増えており、LXDEスピン、MeeGoスピンなどの環境を入手することも可能。

Fedora 15のオフィシャルスピン
URL:https://fedoraproject.org/wiki/Releases/15/Spins

管理者向けの機能としては、クラウド環境用にシンプルなテキストファイルを定義するだけで簡単に仮想マシン(アプライアンス)を作成できるBoxGrinderや、ファイアウォールを再起動することなく設定を変更できるダイナミックファイアウォールモードなどが新たに追加されている。

開発者向けのアップデートも多い。Python 3.2、Rails 3.0.3、OCaml 3.12など、最新バージョンにアップデートされた言語が多く含まれているほか、Javaプログラマにとっては待望のMaven 3が新たに追加されている。GCCは4.6、GDBは7.3にアップデートされている。なお、Fedora 15自体もGCC 4.6でビルドされている。

Fedora 15の正式リリースは5月24日の予定となっている。

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